鏡とは樽の上部にあるフタのことを言い、2~3枚の板をつなぎ合わせた円形の板で、中のお酒がこぼれないように樽の内側にしっかりと固定されています。
この鏡を木槌で叩いて開く(割るは、縁起が悪いので開くといいます)のが鏡開きです。
ちなみに「鏡」は円満を表し、「開く」は末広がりを意味してるといわれています。
しかしながら、このフタは非常に強固に固定されていますので、木槌で叩いたぐらいでは開きません。
そこで実際の鏡開きでは、あらかじめフタを取り外しておいて、樽の上に軽く乗せておきます。本番では樽の上に乗っているフタを、軽く叩くことで鏡が開いたとみなします。
力任せに叩いて開くと中のお酒が飛び散って大変なことになってしまいます。
また、樽を包装しているもの(文字やイラストが印刷されている)を菰(コモ)と呼び、菰樽とはコモに包まれた樽のことを言います。
樽の外側には竹で編んだワッカがあります。このワッカをタガと呼びますが、このワッカによって樽を締めてお酒が漏れないようにしています。写真では判り辛いかも知れませんが、菰(コモ)をめくっていただくと2本のワッカが見えると思います。このワッカを下にずらすことで樽の締め付けを緩めることができ、フタの取り外しが(比較的)容易になります。
樽を台の上に設置します。
樽の大きさにもよりますが、一度開けてしまうと、その後の移動はお酒がこぼれる危険があります。このとき樽の下が汚れると困る場合はビニールのシートなどを下に敷いておきます。樽の高さは、腰より少し低いぐらいが叩き易いでしょう
同梱の木片を下のタガ(①)にあてて木槌で叩きながら約1cm程下げます(図3)。
このとき平均に4~5箇所、場所を変えながら叩き降ろします(青矢印)。
図4のように全体が1cm程下がりましたら、今度は②のタガを先ほどと同じく叩きながら①のタガに当たるまで降ろします(図5参照)。
図6のように2つとも下がった状態になると、フタを締めていた部分が緩みますので、この後のフタを取り外す作業が楽になります。
このとき、あまりタガを下げすぎますと、樽が緩んでお酒が漏れてきますので下げすぎないように注意してください。
写真では分りにくいですが、拡大部分の黒い矢印の部分に注目してください。
フタ側面の木目が左右で異なっているのが見て取れます。この矢印のところが、木と木が合わさっている部分です。このフタの合わせ目と、樽の間にバールを木槌で打込みます
樽の断面を支点として(黄色矢印)てこの原理でフタを持ち上げます。
一度に無理に上げようとすると、フタが割れる場合がありますので、少しあがって来ましたら、一度バールを抜き取り合わせ目の反対側に同じようにバールを打ち込み、フタを持ち上げます。
合わせ目は一枚のフタに少なくとも2箇所はありますので、それぞれの合わせ目の両端(①~④)にバールを打ち込んで、少しづつ持ち上げるようにすると、きれいにフタが外れます。
外れたフタを樽の上から取り除き、中に入った木片などを茶漉しなどで取り除きます。
フタに使われている板は、竹の釘で止め合わされています(図9参照)。なるべく中心に近い合わせ目の2つの竹釘を(ひとつの合わせ目には2本の竹釘が使用されています)、取り外すか切るかした後に合わせ、再度樽の上に落ちないように置きます。
これで鏡開きの準備は整いました。本番まで虫などが入らないよう、包んでいたナイロン袋などをかぶせて置いておきます。
本番では、木槌でフタの合わせ目の端のほうを叩くと、フタが開きます。あまり勢いよく叩くとお酒が飛び散ってしまいますので注意してください。飛び散るのが心配でしたら、フタをはずしたときに瓶などに少しお酒を取り分けておくのも一法です。
会場の全員で「よいしょ」の掛け声とともに叩くのが一般的です。
鏡が開きましたらフタを取り除き、竹杓にてお酒を枡(もしくはご使用になられる容器)に注ぎ分けます。人数が多い場合は予め、準備段階で枡などにある程度注いでおくとスムーズに進行できます。
本番では、木槌でフタの合わせ目の端のほうを叩くと、フタが開きます。あまり勢いよく叩くとお酒が飛び散ってしまいますので注意してください。飛び散るのが心配でしたら、フタをはずしたときに瓶などに少しお酒を取り分けておくのも一法です。
会場の全員で「よいしょ」の掛け声とともに叩くのが一般的です。
鏡が開きましたらフタを取り除き、竹杓にてお酒を枡(もしくはご使用になられる容器)に注ぎ分けます。人数が多い場合は予め、準備段階で枡などにある程度注いでおくとスムーズに進行できます。